酒粕を洋風に楽しむ
粕汁、粕漬けなどオーソドックスな料理が美味しい酒粕。とはいえ、いつも同じようなメニューばかりだと少々物足らない感じがしませんか?そこで今回は、洋風の酒粕ソースを料理人岡田さんにご紹介いただきました。
コンソメと生クリームで洋風に仕立てた濃厚な酒粕クリームソース。今回は酒粕が抜群に良い商品ですので、素材そのままの冬の味覚と共に酒粕の濃厚な美味しさを味わっていただきたい。只々その一言につきます。
酒粕ソース
<材料>
- 酒粕 ( 鳳凰美田赤判 )
- 水
- 塩
- コンソメ(固形)
- 生クリーム
【昆布だし】
- 昆布
- 水
【具材】
- 殻付きカキ
- セコガニ
- 蛤
- アワビ(小)
- 車海老
- 小蕪
- 金時人参
- 菜種
- 南瓜(ソースの飾り)
1.
酒粕クリームソースを作ります。酒粕は水100ccと合わせて電子レンジに30 秒程度かけ、滑らかになるまで混ぜておきます。裏ごしするとさらに滑らかになります。
次に、水200ccを火にかけコンソメを溶かします。コンソメが溶けましたら、そこに滑らかにした酒粕と生クリームを混ぜ合わせ、塩で味を調えます。
2.
野菜、車海老、蛤、アワビをボイルするための昆布だしを作ります。
昆布の汚れを拭きとって、水に30分程度浸けてから中火で煮出し、沸騰直前で火を止め、昆布を取り出します。
3.
小蕪は茎の部分を少し残して葉を切り取り、皮を剥いて6等分にカットします。金時人参は一口大に輪切りに(今回は梅の形に細工しました)、南瓜は賽の目にカットします。
4.
小蕪は6〜8分くらいボイルしてミディアムレアに仕上げます。金時人参、南瓜は5分くらいで大丈夫。菜種は2〜3分サッとでOKです。菜種は色が大事なので氷水に落とします。小蕪、金時人参、南瓜はザルに上げます。
5.
車海老は串を尾から真っ直ぐに頭まで打ちます。車海老と鮑はレアで仕上げますので、ボイルは3分〜4分(車海老の殻が赤くなったくらい)でOKです。蛤は口が開くまで湯がきます。アワビは食べやすい一口大にスライスします。
6.
セコガニを甲羅、胴体、足に解体します。市販のカニの剥き身でもOKです。
7.
生カキは殻ふたを開けて水洗いします。バーナーで焦げ目がつく程度軽く炙ると味が締まります。牡蠣も殻付きを使っておりますが、剥き身でもOKです。
8.
最後に盛り付けをします。南瓜をソースにトッピングし、完成です。
素材を生かした冬の味覚に酒粕クリームソースをたっぷりつけて召し上がって下さい。
酒粕の味がしっかりしていますので、お好みで生クリームを増やしたり、バターや粉チーズ、贅沢にトリュフを入れるなど、お試しください。
コッペガニ、コウバコガニなど、地方によっていろんな呼び名があるセコガニはズワイガニの雌です。個体減少にならないように解禁日の11月6日から年末までしか収穫できない貴重な冬の味覚。濃厚なカニ味噌、まったりとした旨味の内子、プチプチとした食感の外子。手にとってズッしり重い物は内子(卵)がよく詰まっている証拠。あとは甲羅自体が分厚い物が良い品物です。
生牡蠣、車海老、鮑、アワビを添えて、贅沢にお楽しみ下さい。他にも生食用の帆立やサーモン、牛ロースなどを軽く炙ったものも美味しいでしょう。
冬野菜は昆布だしでボイルすることで、より美味しく楽しめます。塩湯がきには野菜を引き締める要素がありますが、昆布だしでゆでると食材に昆布の風味が入りつつ柔らかく仕上げる事ができ、ソースなどにつけて召し上がっていただく場合には最適です。
他にも蓮根やブロッコリー、パプリカ、根深ネギ、百合根、クワイなどもお薦めです。
酒粕と思えないほど華やかに咲き誇る香り~高級感溢れる絶品中の絶品~
今回使用した酒粕は鳳凰美田純米大吟醸赤判の酒粕です。兵庫県産山田錦を40%まで磨き、芳醇に醸したこの酒は鳳凰美田の至高の酒の一つ。雫搾りでデリケートに搾られ出来上がった酒粕には、酒粕とは思えない華やかな香りと濃厚な味わいがあります。極上の酒粕を洋風に仕立てたディップソース。この濃厚なソースで冬の味覚を堪能して下さい。