酒と食事【鮑やわらか煮】~燗酒を楽しむ~

燗酒に合う料理3品

旨味は温めることによって強く感じられるもの。旨味をたっぷりと含んだ素材を生かした料理が燗酒の魅力を引き出してくれます。今回は、醤油や味噌などに頼らずに、ストレートに旨味を調理技術で高めた料理3品をご紹介します。温かい鍋も良いですが、燗酒をじっくり楽しむにはピッタリの料理です。

鮑やわらか煮

<材料>

  • 200g(1個)
  • 昆布20g
  • 日本酒180cc
  • 2L

1.

鮑は最初によく水洗いします。海藻やゴミが多少ついているのを洗い流して下さい。

2.

鍋に水、昆布、日本酒を合わせ、最後に鮑を入れます。

鮑やわらか煮

3.

最初は強火で、沸騰してきましたら弱火にし、50分程火にかけます。

鮑やわらか煮

4.

火を消し、常温で冷まして下さい。

鮑やわらか煮

5.

鮑はさざ波造りにします。肝を中猪口に盛り付けて完成です。
*さざ波造り…弾力のある食材に用いられる手法。包丁を倒し気味にして、切り口がさざ波のように波打つ形になるように切った刺身。

鮑やわらか煮

鮑は、食べている海藻から来るグルタミン酸を多く含み、磯の香と旨味を持った食材です。グルタミン酸以外にも多くのアミノ酸を含んでおり、それが旨味の源なのです。素材を生かしシンプルにじっくりと煮込むことで旨味が引き出され、絶妙な歯ざわりと共に楽しめます。身の部分は山葵を少々つける程度で、肝は何もつけずそのままの味わいを楽しんでください。

<3種での盛り付け例>

完成した鮑やわらか煮、寒平目昆布締め、寒鰆タタキを盛り付けます。

・あしらいで菜種、数の子を付け合わせます。
・菜種はサッとボイルし、だし・みりん・薄口醤油を合わせたものに浸けます。
・数の子は市販の味付け数の子でも構いません。塩数の子をお使いの時は塩抜きをします。
・すだち輪切り、花穂、南天で飾り付けます。

鮑やわらか煮

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